消耗品管理とは?欠品・過剰在庫を防ぐ方法をわかりやすく解説

消耗品管理とは ITブログ

会社や店舗では、日々の業務でさまざまな消耗品を使用しています。

たとえば、コピー用紙、トナー、文房具、封筒、梱包材、作業用手袋、清掃用品、電池、ケーブル、ラベルシールなどです。

消耗品は、パソコンや工具のような備品と比べると、1つひとつの金額が小さいものも多いため、管理が後回しになりがちです。
しかし、消耗品の管理があいまいだと、「必要なときに足りない」「同じものを何度も買ってしまう」「在庫が多すぎて保管場所を圧迫する」といった問題が起こります。

この記事では、消耗品管理の意味、管理する目的、よくある課題、欠品や過剰在庫を防ぐ方法をわかりやすく解説します。

消耗品管理とは

消耗品管理とは、業務で使用する消耗品について、何が、どこに、どれだけあり、いつ補充が必要なのかを管理すること です。

消耗品は、使うことで数量が減っていく物品です。
そのため、備品管理のように「どこにあるか」「誰が使っているか」を管理するだけでなく、残り数量や補充タイミングを把握すること が重要になります。

たとえば、次のような情報を管理します。

  • 消耗品名
  • カテゴリ
  • 在庫数
  • 単位
  • 保管場所
  • 最低在庫数
  • 発注点
  • 発注先
  • 最終購入日
  • 使用期限
  • 備考

消耗品管理を行うことで、欠品や買いすぎを防ぎ、必要なものを必要なタイミングで補充しやすくなります。

消耗品管理が必要な理由

消耗品は、日常業務の中で少しずつ使われていきます。

そのため、管理していないと、気づかないうちに在庫が減っていたり、反対に必要以上に買いすぎていたりすることがあります。

必要なときに不足しないようにするため

消耗品が不足すると、業務に支障が出ることがあります。

たとえば、コピー用紙がなくなれば資料を印刷できません。
梱包材が不足すれば、商品の発送が遅れる可能性があります。
作業用手袋や衛生用品が不足すれば、現場作業や安全管理に影響することもあります。

消耗品は単価が低いものも多いですが、欠品すると業務全体に影響する場合があります。

過剰在庫を防ぐため

消耗品は「足りなくなると困るから」と多めに購入されがちです。

しかし、必要以上に在庫を持つと、保管スペースを圧迫します。
また、古いものが使われないまま残ったり、使用期限があるものは期限切れになったりする可能性もあります。

在庫が多すぎると、一見安心に見えますが、実際にはコストや管理の手間が増える原因になります。

重複購入を防ぐため

消耗品の管理があいまいだと、すでに在庫があるのに別の担当者が同じものを購入してしまうことがあります。

特に、部署ごとや拠点ごとに別々に購入している場合、社内全体でどれだけ在庫があるのか把握しにくくなります。

消耗品の在庫数や保管場所を見える化しておけば、重複購入を防ぎやすくなります。

補充や発注のタイミングを判断しやすくするため

消耗品管理では、「あと何個あるか」だけでなく、「いつ発注すべきか」も重要です。

在庫が完全になくなってから発注すると、納品までの間に欠品してしまう可能性があります。

一方で、早すぎるタイミングで発注すると、在庫を持ちすぎてしまいます。

適切な補充タイミングを決めておくことで、欠品と過剰在庫の両方を防ぎやすくなります。

消耗品管理の対象になるもの

消耗品管理の対象は、業種や会社によって異なります。
ここでは、一般的に管理対象になりやすいものを紹介します。

オフィス用品

オフィスでよく使う消耗品です。

  • コピー用紙
  • トナー
  • インク
  • ボールペン
  • 付箋
  • 封筒
  • ファイル
  • 名刺用紙
  • ラベルシール
  • クリアファイル

オフィス用品は利用者が多く、いつの間にか減っていることが多い消耗品です。

梱包・発送用品

EC、物流、製造、小売などで使う消耗品です。

  • 段ボール
  • 緩衝材
  • テープ
  • 宅配袋
  • ラベル
  • 荷札
  • 結束バンド
  • 梱包用フィルム

梱包材が不足すると、発送作業に影響するため、残数管理が重要です。

作業用品・現場用品

工場、倉庫、建設現場、メンテナンス業務などで使う消耗品です。

  • 作業用手袋
  • マスク
  • 保護メガネ
  • ウエス
  • 潤滑剤
  • テープ類
  • ネジ・ボルト
  • 電池
  • ケーブル
  • 工具部品

現場用品は、利用頻度が高く、補充が遅れると作業に影響しやすいものが多いです。

清掃用品・衛生用品

オフィス、店舗、施設、工場などで使う消耗品です。

  • 洗剤
  • 消毒液
  • ペーパータオル
  • トイレットペーパー
  • ゴミ袋
  • 清掃用シート
  • 手袋
  • スポンジ

衛生用品は切らすと困るものが多いため、最低在庫数を決めて管理すると安心です。

使用期限がある消耗品

消耗品の中には、使用期限や品質保持期限があるものもあります。

  • 薬品
  • 検査キット
  • 防災用品
  • 非常食
  • 電池
  • 接着剤
  • 衛生用品

使用期限があるものは、数量だけでなく期限も管理する必要があります。

消耗品管理でよくある課題

消耗品は日常的に使われるため、管理があいまいになりやすい物品です。
ここでは、消耗品管理でよくある課題を紹介します。

気づいたら在庫がなくなっている

よくあるのが、必要なときに在庫がなくなっているケースです。

消耗品は少しずつ減るため、最後に使った人が気づかないまま在庫切れになることがあります。

また、「誰かが補充してくれるだろう」という状態になっていると、発注の責任があいまいになり、欠品が起こりやすくなります。

在庫が多すぎる

欠品を避けるために多めに購入していると、いつの間にか在庫が増えすぎることがあります。

在庫が多すぎると、保管場所を圧迫します。
また、古い在庫が奥に残り、新しく購入したものから使われてしまうこともあります。

特に、使用期限があるものは、在庫を持ちすぎると期限切れのリスクが高くなります。

保管場所がわからない

消耗品は、複数の場所に分散して保管されることがあります。

たとえば、本社の備品棚、倉庫、各部署のキャビネット、店舗のバックヤードなどです。

保管場所が明確でないと、実際には在庫があるのに見つからず、追加購入してしまうことがあります。

誰が発注するのか決まっていない

消耗品管理では、発注担当者が決まっていないことも課題になります。

在庫が少なくなっていることに気づいても、「誰が発注するのか」が決まっていないと、そのまま放置されてしまうことがあります。

反対に、複数人がそれぞれ発注してしまい、同じものが重複して届くこともあります。

使用量がわからない

消耗品の使用量を把握していないと、適切な購入数量を判断しにくくなります。

毎月どれくらい使うのか、繁忙期にどれくらい増えるのかがわからないと、発注のたびに担当者の感覚に頼ることになります。

結果として、欠品や過剰在庫が発生しやすくなります。

棚卸や在庫確認に時間がかかる

消耗品の種類が増えると、在庫確認にも時間がかかります。

紙やExcelで管理している場合、現場で数えた結果を後から入力する必要があり、転記ミスや更新漏れが起こりやすくなります。

消耗品は数が多くなりやすいため、管理方法を工夫しないと、棚卸の負担が大きくなります。

欠品を防ぐ方法

消耗品管理で特に重要なのが、欠品を防ぐことです。
ここでは、欠品を防ぐための基本的な方法を紹介します。

最低在庫数を決める

まず、消耗品ごとに最低在庫数を決めましょう。

最低在庫数とは、「これを下回ったら補充が必要」と判断する基準です。

たとえば、コピー用紙は5冊、トナーは2本、梱包テープは10個など、消耗品ごとに基準を決めます。

最低在庫数を決めておけば、在庫が少なくなったタイミングで補充に気づきやすくなります。

発注点を決める

発注点とは、「この数量になったら発注する」という基準です。

最低在庫数と似ていますが、発注から納品までに時間がかかる場合は、最低在庫数よりも余裕を持って発注点を設定する必要があります。

たとえば、1週間で10個使う消耗品があり、発注から納品まで1週間かかる場合、在庫が10個を切ってから発注すると間に合わない可能性があります。

そのため、発注点は「使用量」と「納品までの日数」を考慮して決めることが大切です。

発注担当者を決める

誰が発注するのかを明確にしておくことも重要です。

担当者が決まっていないと、在庫が少なくなっていても発注されないことがあります。

一方で、複数人が自由に発注できる状態だと、重複発注が起きる可能性があります。

発注担当者や承認ルールを決めておくことで、発注漏れや重複発注を防ぎやすくなります。

使用頻度の高いものを重点管理する

すべての消耗品を同じ細かさで管理しようとすると、手間がかかります。

まずは、使用頻度が高いものや、欠品すると業務に影響が大きいものから重点的に管理するとよいでしょう。

たとえば、以下のようなものです。

  • コピー用紙
  • トナー
  • 梱包材
  • 作業用手袋
  • 衛生用品
  • 出荷用ラベル
  • 電池
  • 部品類

重要な消耗品から管理を始めることで、少ない負担で効果を出しやすくなります。

定期的に在庫確認を行う

欠品を防ぐには、定期的な在庫確認も必要です。

消耗品は日々減っていくため、一度管理表を作っただけでは十分ではありません。

週1回、月1回など、使用頻度に応じて確認タイミングを決めておくと、在庫不足に早く気づけます。

過剰在庫を防ぐ方法

消耗品管理では、欠品だけでなく過剰在庫にも注意が必要です。
在庫を多く持ちすぎると、保管スペースやコストの無駄につながります。

適正在庫を決める

適正在庫とは、業務に支障が出ない範囲で、過剰にならない在庫量のことです。

適正在庫を決めるには、以下の情報を確認します。

  • 月ごとの使用量
  • 発注から納品までの日数
  • 繁忙期と閑散期の差
  • 保管スペース
  • 使用期限の有無
  • 発注単位

これらをもとに、持ちすぎず、少なすぎない数量を決めます。

使用量を記録する

過剰在庫を防ぐには、実際にどれくらい使っているのかを把握することが重要です。

毎月の使用量を記録しておくと、次回以降の発注数量を判断しやすくなります。

たとえば、毎月20個程度しか使わない消耗品を100個ずつ発注している場合、在庫が増えすぎてしまう可能性があります。

使用量をもとに発注数量を見直すことで、無駄な在庫を減らせます。

保管場所を整理する

消耗品の保管場所が整理されていないと、在庫があるのに気づかず、追加購入してしまうことがあります。

保管場所を決め、同じ種類の消耗品をまとめて置くことで、在庫数を把握しやすくなります。

また、古いものから使えるように並べることで、期限切れや劣化を防ぎやすくなります。

使用期限を管理する

使用期限がある消耗品は、期限管理が重要です。

期限が切れてしまうと、せっかく購入したものが使えなくなります。

使用期限があるものは、数量だけでなく期限も記録し、古いものから使うようにしましょう。

不要な品目を見直す

長期間使われていない消耗品がある場合は、管理対象や購入ルールを見直すことも大切です。

以前は使っていたが今は使っていないもの、特定の担当者だけが購入していたもの、代替品に切り替わったものなどは、在庫が残り続けることがあります。

定期的に品目を見直し、不要なものを整理することで、管理の手間も減らせます。

消耗品管理をExcelで行う場合のポイント

消耗品管理は、Excelやスプレッドシートでも始められます。
管理対象が少ない場合や、まずは簡単に始めたい場合には有効です。

Excelで管理する場合は、以下のような項目を用意するとよいでしょう。

項目内容
消耗品名コピー用紙、トナー、梱包テープなど
カテゴリオフィス用品、梱包材、衛生用品など
在庫数現在の数量
単位個、箱、本、枚など
保管場所備品棚、倉庫、部署名など
最低在庫数補充が必要になる基準
発注点発注すべき数量の基準
発注先購入先や業者
最終購入日最後に購入した日
使用期限期限がある場合に記録
備考補足情報

Excelで管理する場合は、プルダウンや条件付き書式を使うと便利です。

たとえば、在庫数が発注点を下回ったらセルの色を変える、使用期限が近いものを目立たせる、といった工夫ができます。

ただし、Excelは手軽な一方で、複数人で同時に更新する場合や、保管場所が複数ある場合には管理が難しくなることがあります。

消耗品管理を効率化するポイント

消耗品管理を効率化するには、数量を正しく把握し、補充タイミングをわかりやすくすることが大切です。

管理ルールを決める

まずは、消耗品管理のルールを決めましょう。

たとえば、以下のようなルールです。

  • 誰が在庫を確認するのか
  • 誰が発注するのか
  • どのタイミングで補充するのか
  • 在庫数はいつ更新するのか
  • 使用期限は誰が確認するのか
  • 棚卸はいつ実施するのか

ルールが決まっていないと、担当者ごとに管理方法が変わり、欠品や重複購入が起こりやすくなります。

保管場所を明確にする

消耗品の保管場所を明確にしましょう。

消耗品が複数の場所に分散している場合は、どこに何があるかを記録しておくことが重要です。

保管場所がわかりやすくなれば、在庫確認や補充作業もスムーズになります。

在庫数を定期的に更新する

消耗品は使うたびに数量が減るため、在庫数の更新が重要です。

ただし、すべての使用を細かく記録するのが難しい場合もあります。

その場合は、定期的な確認日を決めて在庫数を更新する方法もあります。

たとえば、使用頻度の高いものは週1回、使用頻度の低いものは月1回など、品目ごとに確認頻度を変えると運用しやすくなります。

QRコードやバーコードを活用する

消耗品の棚や箱にQRコードやバーコードを貼っておくと、管理がしやすくなります。

スマートフォンやスキャナーで読み取って消耗品情報を確認できれば、在庫数の確認や補充作業を効率化できます。

特に、品目数が多い場合や、似たような消耗品が多い場合には、コード管理が役立ちます。

物品管理システムを活用する

消耗品の種類や保管場所が増えてきたら、物品管理システムの活用も検討するとよいでしょう。

物品管理システムを使うと、消耗品の在庫数、保管場所、発注点、棚卸結果などを一元管理しやすくなります。

また、備品や在庫とあわせて消耗品も管理できるシステムであれば、社内の物品をまとめて管理できます。

Excelでの管理に限界を感じてきた場合は、クラウド型の物品管理システムを使うことで、更新漏れや情報の分散を防ぎやすくなります。

消耗品管理で最初に始めるべきこと

これから消耗品管理を始める場合は、いきなりすべてを細かく管理しようとしなくても大丈夫です。

まずは、次のような順番で進めると始めやすくなります。

1. よく使う消耗品を洗い出す

まずは、日常的によく使う消耗品を洗い出します。

コピー用紙、トナー、梱包材、作業用手袋、衛生用品など、欠品すると困るものから始めると効果的です。

2. 保管場所を確認する

次に、それぞれの消耗品がどこに保管されているかを確認します。

同じ消耗品が複数の場所に分散している場合は、保管場所を整理すると管理しやすくなります。

3. 現在の数量を確認する

現在の在庫数を確認し、管理表やシステムに登録します。

最初は正確に数えるのが大変な場合もありますが、重要な消耗品だけでも数量を把握しておくと、欠品を防ぎやすくなります。

4. 最低在庫数・発注点を決める

よく使う消耗品について、最低在庫数や発注点を決めます。

最初は厳密でなくても構いません。
運用しながら、実際の使用量に合わせて見直していくことが大切です。

5. 定期的に見直す

消耗品の使用量は、業務量や季節によって変わることがあります。

一度決めた在庫数や発注点も、定期的に見直しましょう。

まとめ

消耗品管理とは、業務で使用するコピー用紙、トナー、文房具、梱包材、作業用品、衛生用品などについて、数量、保管場所、補充タイミングなどを管理することです。

消耗品は単価が低いものも多いため、管理が後回しになりがちです。
しかし、管理があいまいだと、欠品による業務停止、重複購入、過剰在庫、保管スペースの圧迫、使用期限切れなどの問題が起こります。

欠品を防ぐには、最低在庫数や発注点を決め、定期的に在庫数を確認することが大切です。
過剰在庫を防ぐには、使用量を把握し、適正在庫を決め、保管場所や品目を定期的に見直すことが重要です。

管理対象が少ないうちはExcelでも始められますが、消耗品の種類や保管場所、担当者が増えてくると、更新漏れや情報の分散が起こりやすくなります。

そのような場合は、QRコードやバーコードを活用したり、物品管理システムを使ったりすることで、消耗品管理を効率化できます。

消耗品管理は、単に在庫数を数える作業ではありません。
必要なものを、必要なタイミングで、必要な分だけ用意するための大切な仕組みです。

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