会社や店舗で備品・在庫・消耗品を管理していると、Excelや紙での管理に限界を感じることがあります。
たとえば、次のような悩みです。
- 物品がどこにあるかわからない
- 誰が使っているかわからない
- 在庫数が合わない
- 貸出・返却の履歴が残らない
- 棚卸に時間がかかる
- Excelファイルが複数あり、最新情報がわからない
このような課題を解決する方法として、物品管理システムの導入があります。
しかし、いきなり有料システムを契約するのは不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
「まずは無料で試したい」
「小規模なので無料で使える範囲から始めたい」
「Excel管理から移行できるか確認したい」
そのような場合は、無料プランのある物品管理システムを検討するのがおすすめです。
この記事では、無料で使える物品管理システムの種類、無料プランでできること、確認すべき注意点をわかりやすく解説します。
無料で使える物品管理システムはある?
結論からいうと、無料で使える物品管理システムはあります。
ただし、「無料」といっても、いくつかのパターンがあります。
主に次の3つです。
- 無料プランが用意されているシステム
- 一定期間だけ無料で試せる無料トライアル
- ExcelやGoogleスプレッドシートなどを使った無料管理
それぞれ特徴が異なるため、自社の目的に合った方法を選ぶことが大切です。
無料プランがある物品管理システム
無料プランとは、利用人数や登録できる物品数などに上限はあるものの、継続的に無料で使えるプランのことです。
小規模なチームや、まずは一部の物品だけを管理したい場合に向いています。
たとえば、tidie(タイディー)というシステムでは利用者3名・50品目までは無料で利用でき、無料プランでも機能制限や広告表示はないと案内されています。また、備品・在庫・消耗品をまとめて管理できる点も特徴です。
無料プランがあるシステムは、実際の業務に近い形で試せるため、導入前の確認に向いています。
無料トライアルがある物品管理システム
無料トライアルとは、一定期間だけ有料プランの機能を無料で試せる仕組みです。
期間はサービスによって異なりますが、数週間から1カ月程度のものが多くあります。
無料トライアルは、短期間で機能を試したい場合に向いています。
一方で、トライアル期間が終了すると有料契約が必要になるため、継続的に無料で使いたい場合には注意が必要です。
無料トライアルができるシステムには、以下のようなものがあります。
Excelやスプレッドシートで無料管理する方法
物品管理システムを使わずに、ExcelやGoogleスプレッドシートで物品管理を始める方法もあります。
すでに社内でExcelを使っている場合は、追加費用をかけずに始めやすい点がメリットです。
ただし、物品数や利用者が増えると、更新漏れ、履歴管理の難しさ、ファイルの分散、棚卸作業の負担などが課題になりやすくなります。
無料プランでできること
無料プランでできることは、サービスによって異なります。
ただし、物品管理システムの無料プランでは、一般的に次のような機能を使えることがあります。
物品情報の登録
物品管理システムでは、管理したい備品・在庫・消耗品などを登録します。
たとえば、以下のような情報です。
- 物品名
- 管理番号
- カテゴリ
- 数量
- 保管場所
- 利用者
- 状態
- 備考
物品情報をシステムに登録することで、「何が、どこに、どれだけあるのか」を把握しやすくなります。
備品管理
パソコン、タブレット、スマートフォン、モニター、プロジェクター、工具、測定器、机、椅子などの備品を管理できます。
備品管理では、数量だけでなく、保管場所、利用者、状態を管理することが重要です。
たとえば、「このノートPCは誰が使っているのか」「このプロジェクターはどこに保管されているのか」「この工具は使用可能な状態なのか」といった情報を確認できます。
在庫・消耗品管理
商品在庫、部品、梱包材、コピー用紙、トナー、文房具、清掃用品などの数量管理にも使えます。
在庫や消耗品は、日々の使用や入出庫によって数量が変わります。
システムで数量を管理できれば、欠品や過剰在庫を防ぎやすくなります。
tidieでも、物品登録時に備品または在庫・消耗品の種別を選択でき、用途に応じた管理が可能と案内されています。
貸出・返却管理
共有備品を複数人で使う場合は、貸出・返却管理が重要です。
貸出・返却管理では、以下のような情報を記録します。
- 誰が借りたのか
- いつ貸し出したのか
- いつ返却予定なのか
- 実際に返却されたか
- 貸出時・返却時の状態
貸出履歴を残しておくことで、返却忘れや所在不明を防ぎやすくなります。
保管場所・利用者・状態の管理
物品管理では、数量だけでなく、保管場所や利用者、状態の管理も重要です。
たとえば、以下のような状態を管理します。
- 使用可能
- 貸出中
- 予約中
- 修理中
- 故障中
- 廃棄予定
- 紛失
物品の状態を見える化しておくことで、使えるものと使えないものを区別しやすくなります。
QRコード・バーコード管理
無料プランでも、QRコードやバーコードに対応しているシステムがあります。
物品にQRコードやバーコードを貼り付けておくと、スマートフォンやスキャナーで読み取って物品情報を確認できます。
棚卸や貸出・返却の作業を効率化したい場合に便利です。
tidieでは、バーコードやQRコードをカメラで読み込むことで物品情報にアクセスできる機能が案内されています。
棚卸
物品管理システムによっては、棚卸機能も利用できます。
棚卸では、システム上の情報と実際の物品が一致しているかを確認します。
棚卸機能があると、対象物品の一覧作成、実物確認、差異確認などを進めやすくなります。
tidieの公式サイトでも、棚卸の計画から実施までをサポートする機能が紹介されています。
無料プランが向いているケース
無料プランは、すべての会社に向いているわけではありません。
ただし、以下のようなケースでは、無料プランから始めるメリットがあります。
小規模なチームで使いたい場合
利用者が少なく、管理する物品数も多くない場合は、無料プランで十分に運用できることがあります。
たとえば、数名のチームで共有備品を管理したい場合や、まずは一部の物品だけ管理したい場合です。
Excel管理から移行できるか試したい場合
現在Excelで物品管理をしている場合、いきなり全社的にシステムへ移行するのは大変です。
まずは無料プランで一部の物品を登録し、使い勝手を確認するとよいでしょう。
実際に使ってみることで、Excelより便利になる部分や、運用ルールを見直すべき部分が見えてきます。
管理対象を少しずつ整理したい場合
物品管理は、最初からすべてを完璧に登録しようとすると負担が大きくなります。
無料プランを使って、まずは管理しやすい範囲から始めるのも有効です。
たとえば、以下のような始め方があります。
- PCやタブレットだけ登録する
- 貸出が多い備品だけ登録する
- 消耗品の一部だけ登録する
- 1つの拠点だけで試す
- 1つの部署だけで試す
小さく始めて、運用に慣れてから対象範囲を広げると、導入しやすくなります。
有料プランに移行する前に確認したい場合
有料プランを契約する前に、無料プランで操作感や機能を確認できると安心です。
特に、以下のような点は実際に使って確認することが大切です。
- 画面が使いやすいか
- スマートフォンで使えるか
- 物品登録が簡単か
- 貸出・返却がしやすいか
- 棚卸に使えそうか
- 自社の管理方法に合っているか
無料プランで確認すべきポイント
無料プランを選ぶときは、「無料で使えるか」だけでなく、どこまで使えるのかを確認することが重要です。
登録できる物品数
まず確認したいのが、登録できる物品数です。
無料プランでは、登録できる物品数に上限がある場合があります。
たとえば、50品目まで、100件まで、などの制限です。
自社で管理したい物品が上限内に収まるか確認しましょう。
また、「品目数」と「数量」は意味が異なる場合があります。
同じコピー用紙を1品目として数量100で管理できるのか、1個ずつ登録するのかは、システムによって考え方が異なります。
利用できる人数
次に、利用できる人数を確認しましょう。
無料プランでは、利用者数に上限があることがあります。
1人で管理するだけなら問題ありませんが、複数人で貸出・返却や棚卸を行う場合は、利用人数の上限が重要になります。
管理者だけでなく、実際に物品を使う人や現場担当者も利用するのかを考えておくとよいでしょう。
機能制限の有無
無料プランでは、一部機能が使えない場合があります。
たとえば、以下のような制限です。
- 貸出・返却管理は有料プランのみ
- 棚卸機能は有料プランのみ
- QRコード・バーコード機能は有料プランのみ
- ファイル添付は有料プランのみ
- 履歴管理は有料プランのみ
- エクスポート機能は有料プランのみ
無料プランで使いたい機能が利用できるか、事前に確認しましょう。
なお、tidieでは無料プランでも機能制限がなく、広告表示もないと案内されています。
スマートフォン・タブレット対応
物品管理は、現場で使いやすいかどうかも重要です。
倉庫、オフィス、店舗、現場などで物品を確認する場合、スマートフォンやタブレットから使えると便利です。
特に、QRコードやバーコードを読み取って物品情報を確認したい場合は、スマートフォン対応を確認しておきましょう。
tidieは、タブレットやスマートフォンから同じURLで利用できると案内されています。
有料プランへの移行しやすさ
無料プランで始めたあと、利用人数や物品数が増えることがあります。
その場合、有料プランへスムーズに移行できるかも確認しておきましょう。
確認したいポイントは以下です。
- 無料プランのデータをそのまま使えるか
- プラン変更の手続きが簡単か
- 料金がわかりやすいか
- 利用人数や物品数に応じて選べるか
- 途中で機能が大きく変わらないか
無料プランは、将来的な本格導入の入り口として考えると選びやすくなります。
データの取り扱い
物品管理システムには、社内の備品情報や在庫情報を登録します。
そのため、データの取り扱いも確認しておくと安心です。
たとえば、以下のような点です。
- データをエクスポートできるか
- 退会時にデータを削除できるか
- バックアップやセキュリティの考え方
- 利用規約やプライバシーポリシー
特に、業務で利用する場合は、無料だからといって安易に選ばず、データ管理の面も確認しましょう。
無料プランの注意点
無料プランは便利ですが、注意点もあります。
小規模利用を前提にしていることが多い
無料プランは、小規模利用やお試し利用を前提にしていることが多いです。
そのため、管理対象が多い場合や、複数拠点・複数部署で本格的に使う場合は、無料プランだけでは足りなくなる可能性があります。
無料プランで始める場合でも、将来的に有料プランが必要になる可能性は考えておきましょう。
無料トライアルと無料プランを混同しない
「無料」と書かれていても、継続的に無料で使えるとは限りません。
一定期間だけ無料で使える無料トライアルの場合、期間終了後は有料契約が必要になることがあります。
無料プランなのか、無料トライアルなのかは必ず確認しましょう。
無料プランだけで全社運用できるとは限らない
無料プランは、導入前の確認や小規模運用には便利です。
しかし、全社的に物品管理を行う場合には、利用人数、登録物品数、権限管理、履歴管理、棚卸、サポートなどの面で、有料プランの方が適していることがあります。
大人数での利用を想定している場合は、無料プランで操作感を確認し、必要に応じて有料プランへ移行する前提で考えるとよいでしょう。
登録前に管理ルールを決めておく
無料プランを使う場合でも、管理ルールは必要です。
ルールがないまま使い始めると、データがバラバラになり、あとから整理が大変になります。
最低限、以下のようなルールを決めておくとよいでしょう。
- どの物品を登録するか
- 管理番号をどう付けるか
- カテゴリをどう分けるか
- 保管場所をどの粒度で入力するか
- 貸出・返却時に誰が更新するか
- 棚卸をどのタイミングで行うか
システムを使うだけで自動的に管理が整うわけではありません。
システムと運用ルールをセットで整えることが大切です。
無料プランを活用するおすすめの始め方
無料プランをうまく活用するには、最初から大きく始めすぎないことがポイントです。
まずは管理対象を絞る
最初は、管理対象を絞って始めるのがおすすめです。
たとえば、次のような物品から始めると効果がわかりやすいです。
- 貸出が多い備品
- 所在不明になりやすい備品
- 高額な備品
- よく使う消耗品
- 棚卸に時間がかかっている物品
- 管理表が古くなっている物品
いきなり全社の物品を登録しようとすると大変です。
まずは小さく試して、運用に慣れてから広げるとよいでしょう。
Excel管理と比較する
現在Excelで管理している場合は、同じ物品をシステムにも登録して比較してみるとわかりやすいです。
たとえば、以下の点を確認します。
- 登録作業は簡単か
- 検索しやすいか
- 保管場所を確認しやすいか
- 貸出・返却の記録が残しやすいか
- 棚卸時に使いやすいか
- 複数人で共有しやすいか
Excelと比べて便利になる部分が明確になると、社内でも導入を説明しやすくなります。
実際の業務で使ってみる
無料プランは、画面を見るだけでなく、実際の業務で使ってみることが大切です。
物品を登録し、貸出・返却を記録し、在庫数を更新し、棚卸を試してみることで、自社に合うかどうかを判断しやすくなります。
システムは、機能が多ければよいというものではありません。
日常業務の中で無理なく使えるかどうかが重要です。
有料プランが必要になる条件を確認しておく
無料プランで始める場合でも、有料プランが必要になる条件は確認しておきましょう。
たとえば、以下のような条件です。
- 利用者数が増えたとき
- 登録物品数が増えたとき
- ストレージ容量が必要になったとき
- より多くの拠点で使うとき
- サポートを受けたいとき
無料プランで十分か、有料プランへ移行すべきかを判断しやすくなります。
無料で始めるなら、備品・在庫・消耗品をまとめて管理できるかも確認しよう
物品管理システムを選ぶときは、無料で使えるかだけでなく、何を管理できるかも重要です。
たとえば、備品だけを管理したい場合もあれば、在庫や消耗品もまとめて管理したい場合もあります。
別々のシステムを使うと、管理が分散し、確認作業が増えてしまうことがあります。
そのため、以下のような物品をまとめて管理できるか確認するとよいでしょう。
- 社内備品
- 貸出品
- 工具・機材
- 商品在庫
- 部品
- 消耗品
- リース品
tidieは、備品・在庫・消耗品を一元管理でき、利用者3名・50品目以内であれば無料プランで運用を開始できると案内されています。
小規模なチームや、まずは無料で物品管理を試したい場合には、こうした無料プランを活用して、実際の業務に合うか確認してみるとよいでしょう。
まとめ
無料で使える物品管理システムはあります。
ただし、「無料」といっても、継続的に使える無料プラン、一定期間だけ使える無料トライアル、Excelやスプレッドシートによる無料管理など、いくつかの種類があります。
無料プランを選ぶときは、次の点を確認しましょう。
- 登録できる物品数
- 利用できる人数
- 機能制限の有無
- QRコード・バーコード対応
- スマートフォン対応
- 棚卸機能の有無
- 有料プランへの移行しやすさ
- データの取り扱い
無料プランは、小規模なチームやお試し利用に向いています。
一方で、全社的に本格運用する場合は、利用人数や登録物品数、管理機能の面で有料プランが必要になることもあります。
まずは無料プランで小さく始め、物品登録、貸出・返却、在庫管理、棚卸などを実際に試してみるのがおすすめです。
自社の管理方法に合うかを確認したうえで、必要に応じて有料プランへ移行すれば、無理なく物品管理を効率化できます。



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